日本と北欧:幸福度に大きな差があるのに、意外に多い共通点
北欧の国々は幸福度で常に上位にランキングされます。一方、日本のランキングはあまり高くありません。意外に思われるかもしれませんが、実は日本と北欧の国々には多くの文化的な共通点があります。今回はその共通点…
北欧の国々は幸福度で常に上位にランキングされます。一方、日本のランキングはあまり高くありません。意外に思われるかもしれませんが、実は日本と北欧の国々には多くの文化的な共通点があります。今回はその共通点…
限られた世界の中で経済を成長し続けることはできません。ポスト成長に必要なのは、気候変動(climate change)ではなく、社会システムの転換(system change)です。○○を節約しようと…
消費拡大型資本主義の次に来る持続可能な社会の仕組みとして、「脱成長(Degrowth)」や「ポスト成長(Post Growth)」という言葉が聞かれるようになりました。この2つは共通する概念を示す言葉…
2010年から2015年にかけて、10代の子どもたちは、自分専用のスマホを持ち始め、社会的スキルを身に付けるための脳の発達に重要な思春期のすべてをスマホと共に過ごすようになり、その影響が深刻化していま…
米国で5年以上もベストセラーに君臨し続ける書籍「身体はトラウマを記録する」を紹介します。なぜこの本は長く高い関心を引き寄せ続けているのでしょう?それは、トラウマが特定の人たちに限らず、社会のいたるとこ…
自己効力感とは、あることを成功させるために必要となる自分の能力をどの位信じているかを示すものです。集団的効力感とは、メンバーの自己効力感に根ざし、メンバーの能力を信じ、グループが望むことを集団で実現で…
「幸せ」と「ウェルビーイング」が誤解されている気がするので、今回は、両方の意味と違いを改めて見ていきます。一般的に、幸せには楽しさ、喜び、人生の満足度が含まれます。ウェルビーイングはより大きな概念で、…
ドーパミンは、創造性の源であると同時に、狂気の源でもあります。人類を繁栄させる源であると同時に、人類を崩壊させる源でもあります。私たちはドーパミンともっとうまく付き合っていく必要があります。そして、際…
「○○はよくありません」とか「□□をやめましょう」など、問題の複雑さを無視して、安易に啓蒙するだけのキャンペーンがありますが、たいてい成功しません。よくないことは言われなくても分かっているのです。しか…
多くの人たちは、100年前と同じように9時から5時まで拘束され、仕事に意味を感じることができずに日々を過ごしています。一方で、超合理的に働き、週に数時間の労働だけで大金と自由を手にする成功者もいます。…
気候変動の解決のためには社会の仕組みの変化が必要です。私たちが次の世代に伝えなければならないのは、私たちが築いたライフスタイルの後を追わせたり、私たちの常識を押し付けることではなく、むしろ、私たちが築…
私たちは建設的に反対意見を伝えあうことができず、つい感情的な言い争いをすることがあります。しかし、建設的な反対意見の交換ができれば、それだけで議論が生産的になるわけでもありません。信頼関係を築き、対立…
他人の善意にただ乗りする人、そのような人たちをフリーライダーと言いますが、社会への寄与が最も少ない人が、最も多くの恩恵を受けるという社会問題の課題の1つです。さらに問題を難しくするのは、善意にただ乗り…
自分が暮らす社会や、働く職場などのシステムが、たとえ自分に害や不利益をもたらしても、それに抵抗しないどころか、擁護さえすることがあります。問題があっても、変わらない方が都合がいいからですが、システムか…
私たちは社会や組織から束縛されることを嫌い、自由を求めます。しかし、自由とは、その束縛がもたらしていた安心感から離れ、自分で進むべき道を決め、歩んでいくことです。それは責任と不確実さと不安をもたらしま…
「期待」とは取り扱いが難しく厄介なものです。自分や他人を失望させないために、期待を低く設定すべきでしょうか?それとも、自分を伸ばすために期待を高く設定すべきなのでしょうか?そこには複雑なパラドックスが…
期待というのはとても取り扱いが難しいものです。期待することが良い結果に結びつくことも悪い結果に結びつくこともあります。フィンランドをはじめとする北欧諸国が高い幸福度を維持しているのは、実は、自分の期待…
資本主義は、利益を追求し、経済を拡大し続ける、生産と消費の拡大に依存したシステムです。しかし、私たちの世界は資源が有限であるため、永続的に生産と消費を拡大し、経済を拡大し続けることはできません。クリー…
公共財ゲーム(public goods game)は、個人の利益と全体の利益が相反する社会的ジレンマがある状況で、人がどう判断し行動するかを知るためのゲームです。全体の利益に貢献せず、個人の利益を最大…
フラミンガム市の住民を対象とし長い間継続された研究の中で、人と人のつながりと幸福感がどう影響するかが調査されました。その結果、友達の友達の友達といった遠い関係にある人たちからでさえ幸せは広く伝達するこ…
私たちが直面している地球環境問題や社会問題の難しさの多くは、資源が有限であったり、影響が全体に及ぶのにもかかわらず、私たち個人や集団が、全体の長期的な利益のためではなく、社会の利益とは相反する自分の利…
私たちの経験は、事前の予測や期待に大きく影響されます。経験する前に情報を受け取る方が、経験した後に情報を受け取る場合よりも経験に強い影響を与えます。ネガティブな予測のトラップに引き込まれず、ポジティブ…
日本は集団主義の国と言われますが、本当にそうでしょうか?突き詰めて見てみると、個人主義と集団主義の悪い所を掛け合わせたような、同調主義、現状維持主義、グループ主義、事なかれ主義、世間体主義、自分主義、…
人生や組織のあり方は山登りに例えられることがあります。山頂に目的を定め登っていきます。しかし、その山を登り詰めると、登るべき山はその山ではなく、谷を挟んだ向こう側にある別の山だったと気づきます。1つ目…
「出る杭は打たれる」と言われるように「逸脱者」はたとえそれが肯定的であっても、良く思われなかったりします。そこに変革の原石があるのにです。必要なのは「ポジティブな逸脱者」を無視したり抑え込むのではなく…
オジョークは国際的な慈善団体やNGOのプロジェクトが失敗するのを目の当たりにしてきました。コミュニティの人たちが自分たちの将来について決定に関与できていなかったからです。オジョークは故郷の村で住民たち…
アフリカでは、新しい形のリーダーシップ、トランスフォーメーショナル・リーダーシップ(transformational leadership)の必要性が高まり、実際に生まれてきています。トランスフォーメ…
「コンストラクティブ・ジャーナリズム」は、従来のジャーナリズムが物事の否定的な側面を強調して捉えたり、そのような前提で人を見たり、社会の対立を煽る事さえある一方で、民主的な会話を促したり、問題への解決…
「ハピネス」や「ウェルビーイング」を耳にすることが増えてきました。私たちはネガティブバイアスによって物事の悪い面を強調してしまうくせがあります。一方で物事のポジティブな面だけを捉えて、ネガティブな側面…
私たちは、他の人たちを「自分たちの仲間」と「そうでない人」に分けようとします。大昔であれば有効だったグループ化ですが、現代では有害な場合も多いです。今回はグループ化の無意識と意識的な作用と、有害なグル…
私が翻訳を担当した「仕事ではなく世界を変えよう ~「パーパスの神話」に騙されないために 」の発刊を記念して「会社のパーパス」とは異なる「個人のパーパス」について紹介します。会社のパーパスが「社会におけ…
ABCDは、「ない」ものや「問題」に目を向けるのではなく、「ある」ものや「可能性」に光を当て、地域に既にあるアセット(資産)をベースにして、持続可能なコミュニティーを築き上げる方法です。シャニー・グラ…
社会変革のアプローチは、従来型産業モデルがベースの「解決策発見型」が多いですが、改善するどころか問題を悪化させることもあります。「社会変革のシステムワーク」が提示するのは「解決策」ではなく「変化のプロ…
南アフリカ、ケープタウンの若者たちは、貧困、失業、犯罪、薬物の負のスパイラルから抜け出せずにいました。しかし、テクノロジーが彼らを変え、彼ら自身がコミュニティを変え、システムを変え、社会を変え、そして…
私たちは、つい「自分たちが抱える問題」や「自分たちにないもの」に焦点を当て、人に何とか解決してもらおうと考えがちです。しかし、本当の問題解決のためには、「自分たちが持っているもの」に焦点を当て自律的な…
世の中の問題の多くは、IT技術の進化やグローバル化で、SDGsのような世界的で大きな問題に限らず、割と身近な問題までどんどん複雑になってきています。問題がその他の多くの問題と複雑に絡み合い、「誰にも」…
世界では毎年1,200万人もの少女が18歳未満で結婚しています。1分間に23人もの割合です。前回に続き、ソーシャルノーム(社会規範)が社会問題に及ぼす影響、様々な要素がいかに深く絡み合っているかを、児…
人は、自分が思うようには行動できません。社会のネットワークからの制約があるからです。社会規範(ソーシャル・ノーム)は、許容される行動やされない行動に関してグループで共有されているルールで、言語化された…
今回はちょっと普段の内容とはトーンを変えて。。。北朝鮮を脱出し人生を変えた少女の話です。 著者パク・ヨンミは、2021年現在まだ27才です。にも関わらず、北朝鮮の体制下での厳しい生活、そして脱北してか…