気候変動を認識しているのに行動を起こさない理由 Psychology of Climate Change
科学的裏付けが増える中、さすがに気候変動と人間の活動の因果関係を否定する人たちは少なくなってきました。しかし、一歩踏み込んで気候変動を食い止めるための行動を起こす人たちはごくわずかです。今回は問題を認…
科学的裏付けが増える中、さすがに気候変動と人間の活動の因果関係を否定する人たちは少なくなってきました。しかし、一歩踏み込んで気候変動を食い止めるための行動を起こす人たちはごくわずかです。今回は問題を認…
限られた世界の中で経済を成長し続けることはできません。ポスト成長に必要なのは、気候変動(climate change)ではなく、社会システムの転換(system change)です。○○を節約しようと…
消費拡大型資本主義の次に来る持続可能な社会の仕組みとして、「脱成長(Degrowth)」や「ポスト成長(Post Growth)」という言葉が聞かれるようになりました。この2つは共通する概念を示す言葉…
2010年から2015年にかけて、10代の子どもたちは、自分専用のスマホを持ち始め、社会的スキルを身に付けるための脳の発達に重要な思春期のすべてをスマホと共に過ごすようになり、その影響が深刻化していま…
米国で5年以上もベストセラーに君臨し続ける書籍「身体はトラウマを記録する」を紹介します。なぜこの本は長く高い関心を引き寄せ続けているのでしょう?それは、トラウマが特定の人たちに限らず、社会のいたるとこ…
自己効力感とは、あることを成功させるために必要となる自分の能力をどの位信じているかを示すものです。集団的効力感とは、メンバーの自己効力感に根ざし、メンバーの能力を信じ、グループが望むことを集団で実現で…
「○○はよくありません」とか「□□をやめましょう」など、問題の複雑さを無視して、安易に啓蒙するだけのキャンペーンがありますが、たいてい成功しません。よくないことは言われなくても分かっているのです。しか…
多くのマイノリティの人たちが、変化や力を求めて声を上げています。その中には、実際に力を勝ち取ることに成功する人たちがいる一方で、力を握った途端、それまで貫いてきた価値観や理念を捨て、約束していたはずの…
気候変動の解決のためには社会の仕組みの変化が必要です。私たちが次の世代に伝えなければならないのは、私たちが築いたライフスタイルの後を追わせたり、私たちの常識を押し付けることではなく、むしろ、私たちが築…
私たちは、他人より自分が正しいと考えます。自己正当化は、最も危険な思考傾向です。罪悪感をもったり自己意識を弱めることなく残虐な行為さえ容認できてしまうからです。私たちはこの思考傾向から抜け出すだけでな…
私たちは建設的に反対意見を伝えあうことができず、つい感情的な言い争いをすることがあります。しかし、建設的な反対意見の交換ができれば、それだけで議論が生産的になるわけでもありません。信頼関係を築き、対立…
他人の善意にただ乗りする人、そのような人たちをフリーライダーと言いますが、社会への寄与が最も少ない人が、最も多くの恩恵を受けるという社会問題の課題の1つです。さらに問題を難しくするのは、善意にただ乗り…
自分が暮らす社会や、働く職場などのシステムが、たとえ自分に害や不利益をもたらしても、それに抵抗しないどころか、擁護さえすることがあります。問題があっても、変わらない方が都合がいいからですが、システムか…
異常気象や自然災害が多くなりました。その原因となっている地球温暖化は、人間の活動がもたらしていることが明らかになっています。しかし、私たちはその事実を受け入れなかったり、受け入れても他人事のように捉え…
資本主義は、利益を追求し、経済を拡大し続ける、生産と消費の拡大に依存したシステムです。しかし、私たちの世界は資源が有限であるため、永続的に生産と消費を拡大し、経済を拡大し続けることはできません。クリー…
公共財ゲーム(public goods game)は、個人の利益と全体の利益が相反する社会的ジレンマがある状況で、人がどう判断し行動するかを知るためのゲームです。全体の利益に貢献せず、個人の利益を最大…
フラミンガム市の住民を対象とし長い間継続された研究の中で、人と人のつながりと幸福感がどう影響するかが調査されました。その結果、友達の友達の友達といった遠い関係にある人たちからでさえ幸せは広く伝達するこ…
私たちが直面している地球環境問題や社会問題の難しさの多くは、資源が有限であったり、影響が全体に及ぶのにもかかわらず、私たち個人や集団が、全体の長期的な利益のためではなく、社会の利益とは相反する自分の利…
オジョークは国際的な慈善団体やNGOのプロジェクトが失敗するのを目の当たりにしてきました。コミュニティの人たちが自分たちの将来について決定に関与できていなかったからです。オジョークは故郷の村で住民たち…
アフリカでは、新しい形のリーダーシップ、トランスフォーメーショナル・リーダーシップ(transformational leadership)の必要性が高まり、実際に生まれてきています。トランスフォーメ…
「コンストラクティブ・ジャーナリズム」は、従来のジャーナリズムが物事の否定的な側面を強調して捉えたり、そのような前提で人を見たり、社会の対立を煽る事さえある一方で、民主的な会話を促したり、問題への解決…
「ハピネス」や「ウェルビーイング」を耳にすることが増えてきました。私たちはネガティブバイアスによって物事の悪い面を強調してしまうくせがあります。一方で物事のポジティブな面だけを捉えて、ネガティブな側面…
私たちは、他の人たちを「自分たちの仲間」と「そうでない人」に分けようとします。大昔であれば有効だったグループ化ですが、現代では有害な場合も多いです。今回はグループ化の無意識と意識的な作用と、有害なグル…
私が翻訳を担当した「仕事ではなく世界を変えよう ~「パーパスの神話」に騙されないために 」の発刊を記念して「会社のパーパス」とは異なる「個人のパーパス」について紹介します。会社のパーパスが「社会におけ…
ABCDは、「ない」ものや「問題」に目を向けるのではなく、「ある」ものや「可能性」に光を当て、地域に既にあるアセット(資産)をベースにして、持続可能なコミュニティーを築き上げる方法です。シャニー・グラ…
社会変革のアプローチは、従来型産業モデルがベースの「解決策発見型」が多いですが、改善するどころか問題を悪化させることもあります。「社会変革のシステムワーク」が提示するのは「解決策」ではなく「変化のプロ…
南アフリカ、ケープタウンの若者たちは、貧困、失業、犯罪、薬物の負のスパイラルから抜け出せずにいました。しかし、テクノロジーが彼らを変え、彼ら自身がコミュニティを変え、システムを変え、社会を変え、そして…
私たちは、つい「自分たちが抱える問題」や「自分たちにないもの」に焦点を当て、人に何とか解決してもらおうと考えがちです。しかし、本当の問題解決のためには、「自分たちが持っているもの」に焦点を当て自律的な…
世の中の問題の多くは、IT技術の進化やグローバル化で、SDGsのような世界的で大きな問題に限らず、割と身近な問題までどんどん複雑になってきています。問題がその他の多くの問題と複雑に絡み合い、「誰にも」…
世界では毎年1,200万人もの少女が18歳未満で結婚しています。1分間に23人もの割合です。前回に続き、ソーシャルノーム(社会規範)が社会問題に及ぼす影響、様々な要素がいかに深く絡み合っているかを、児…
人は、自分が思うようには行動できません。社会のネットワークからの制約があるからです。社会規範(ソーシャル・ノーム)は、許容される行動やされない行動に関してグループで共有されているルールで、言語化された…
カフェには、時間の流れを少しゆっくりにするような、落ち着いて話ができる雰囲気がありますね。そのカフェの雰囲気を会議などに利用して、参加者をリラックスさせ、対話を促す仕組みがワールド・カフェです。 はじ…
今回はちょっと普段の内容とはトーンを変えて。。。北朝鮮を脱出し人生を変えた少女の話です。 著者パク・ヨンミは、2021年現在まだ27才です。にも関わらず、北朝鮮の体制下での厳しい生活、そして脱北してか…
会社の存続と成長にパーパス(目的・存在意義)が必要なように、あなたも、長期的に充実し満足できる人生を送るためには、会社に頼りっきりになるのでなく、あなたの目的と存在意義を見つける必要があります。あなた…